石垣島つれづれ記(3)

3日目:2000/1/1

とうとう、2000年になりました。

昨晩は、0時なるまで民宿の部屋でTVを見ていました。午前0時ジャスト。まったく問題なし!
Y2K は、コンピュータ上の問題だけに押さえ込まれたようですね。(関係者の方、お疲れさまでした。)なにはともあれ、一安心。

さて、その日は朝から「マリンメイト」裏のプライベートビーチで遊んでいました。

ヤドカリ:

浜でしばらく遊びながら、いろいろ浜辺を歩いていると、一部岩場がありました。

よ〜く見ると、小さい貝が固まっているところがところどころにあります。ためしにひとつかみ捕まえてみると、貝、ではありません。ヤドカリの小さいのがごっちゃり。しばらく手の上で見ていると、モゾモゾ顔を出し始めました。よくよく見ると、目の回りに青と黄色のシマシマ模様。スベスベサンゴヤドカリです!三浦半島のヤドカリより、ずいぶんとカラフル。今採取しても、東京へ持ち帰る前に弱ってしまうので、彼らの採取は出発当日朝にしないといけません。

とりあえず、サンゴ礁ヤドカリは確保できそうです。(^_^)

シュノーケリング1(アマモ):

子供たちは、浜で貝殻拾い。パパは、「マリンメイト」からフィンを借りて、持ってきたマスクとシュノーケルで初もぐり。

その浜は、近くに河口があり、沖までずっと砂地が続いていました。

砂地は、アウトリーフまで続いているようで、しばらく泳ぐと、ボウバアマモが群生しています。

今回採取したかったもののうち、サンゴ礁ヤドカリ以外に、アマモ(海草)があります。本当は、ウミヒルモがほしかったのですが、その場所はボウバアマモしかありません。でも、再度立ち上げ予定のマングローブ水槽には、なんらかの海草がほしいので、さっそく地下茎がみえる場所のボウバアマモを何本か採取しました。

シュノーケリング2(カクレクマノミ&ハタゴイソギンチャク):

アマモを採取して泳いでいると、ところどころに岩があります。小さい岩なので、あまり魚はいません。たまに、チョウチョウウオが泳いでいます。

サンゴも、ほとんどありません。ところどころに、死んださんごのかけらがころがっています。そのほとんどに、カサノリが生えています。

カサノリは、とても面白い格好で、ぜひ育てたいのですが、うわさではすぐ溶けてしまうとか。一応、すこしだけ採取しました。

ある岩を見ると、ハタゴイソギンチャクがついていました。急いで近づき、よく見ると、いたいた。カクレクマノミの何匹かの群。大きいのが一匹と、小さいのが数匹。たぶん、もっと大所帯だったのが、少しずつ減ってしまったのでしょう。

本当は、ハタゴイソギンチャクごとごっそり採取して持ち帰りたいぐらいなのですが、これを傷つけずはがすことは不可能ですし、酸素もありません。捕まえても、持ち帰る前に殺してしまうでしょう。持ち帰るのはあきらめた方が良さそうです。

少し悔しいので、ちょっといたずらしちゃおう、と手を伸ばし、カクレをいじめてみたのですが、その前にハタゴイソギンが手にへばりつきました。すごい粘着力!私はイソギンチャクで手が荒れたことはないのですが、こんなにしつこい触手は初めてです。指にべったりくっついてイソギンチャク本体から触手がちぎれ、私の指にくっついてしまい、なかなかとれません。

カクレクマノミをいじめるのはあきらめて、浜にもどろうと思ったのですが、どうも指が痛い。

よく見ると、指に長さ4mmほどの白い糸のような棘が10本ほど刺さっています。慌てて抜いたのですが、にぶい痛みが残っています。

イソギンチャクって、棘のような針を持っていたのか????しかし、イソギンチャクの刺胞毒は、目に見えないほど小さいはずです。なんの棘だ?

気を取り直して、砂地なのでナマコはいないかと探したのですが、見つかるのは、直径20cmくらい、長さ50cmくらいのバカデカイナマコ(ジャノメナマコ)ばかり。おまけに、こいつは捕まえて持ち上げると、おしりから白い内蔵(キュヴィエ器官)をひらひらと吐き出します。うっかりさわると、これもものすごい粘着力!腕時計に絡み、とけいがベタベタ。ひっぺがそうとしても、ちぎれてしまい、うまくいきません。

ナマコや、イソギンチャクの攻撃に辟易して浜に戻りました。

この日の海は、アマモの地下茎を採取しただけで、終わりました。

と思ったのですが、刺さった棘は、後日たいへんなことになったのでした。

(石垣島つれづれ記(4) へ)

つれづれ記トップへ戻る